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幼馴染の私とは、正反対だ――
私、玄野真知代は、幼い頃から、男とまともに話した事すらない。不細工に吊り上がった鼻、日本人形みたいな真っ黒なボブカット、聖美を真似して着崩した制服は、男子ならず女子からも不評だった為、聖美に反対されながらも元に戻す、校則を違反していない例として、取り上げられる程にまでなる私に、彼氏どころか、友達ですらいない。
存在感無しと言われ、無視されるようになっていく私を聖美は陰湿ないじめから守ってくれる、クラスで一番可愛い聖美が言う言葉には重みがあり、みんなしぶしぶ言う事を聞いていた。
「それより、帰りに昨日出来たカフェ行かない?」
「あ、うん......」
「よーし、女子トークだー」
拳を高く突き上げる聖美は、夏でも長袖――
その理由は、手首に大量にあるリストカットの跡を隠す為だった――
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