身近にあるもの

日常

ブラック企業なんて、ざらにあるけど、俺の働いてる
職場なんか、まさにブラックだ。

サービス残業なんて当たり前。

もちろん、休憩なんて無い。

そんなことしてたら、時間通りに配達出来ないから。

上司からのパワハラやらモラハラなんて、日常茶飯事……もう馴れてきたけど。

高坂　優(こうさか　すぐる)　34歳

今だ彼女など出来た事はなく、出会いも職場には無かったし、結婚にも興味はなくて、自分の夢なんかも無く

『ただ、お金を稼ぐ為だけの時間だけが過ぎる、何も無いただの日常』を、俺は送っていた。

俺はとある、運送業社の配達員をしていた。

毎日決まった時間に決まったコンビニやスーパー等にに向かい、配達する商品を貰いに行って、コンビニやスーパーの店員に伝票の控えを渡して、配達する商品を受取り、センターに持ち帰っていく。

そして、お客に商品を届ける仕事を、毎日、毎日、繰り返していた。

俺は、一体何で生きてるんだろう？

毎日そんなことを考えていた。