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次の日。
いつも通りの時間に、いつものコンビニに入ると、三井さんが居た。
こんな朝早くから来る客なんて、俺ぐらいしか居なかったので、店には俺と三井さんしか居なかった。
昨日の事もあり、変に意識してしまい、レジに向かうのに、少しだけ緊張してしまった。
(なんだこれ!アホか俺っ!コンビニでただの朝飯買うだけなのに、変に意識して…ガキか!)
一人悶々と心で喋っていた。
いつもの栄養ドリンクとおにぎり2つ。
今日は野菜ジュースも付け足してしまった。
「いらっしゃいませ、おはようございます!」
三井さんは笑って、俺に挨拶をしてくれた。
ペコリと、軽く頭を下げて挨拶を返した俺。
ぴっ、ぴっ、とバーコードを読んでいく時、三井さんが野菜ジュースに手を伸ばしてバーコードを読んだら俺を見て、笑顔で言ってきた。
「1087円になります」
俺は1100円出して、三井さんがレジに打ち込んで、お釣りとレシートを、出してきた。
「13円のお返しです」
「ども…」
レシートとお釣を受け取り、頭を下げて言った。
そして、商品を袋に詰めながら、三井さんが俺に話し掛けてきた。
「お仕事、大変なんですか?」
「え?…まぁ、配達員してます」
「大変ですね…身体壊さないように、気を付けてくださいね?」
なぜか俺は顔が赤くなり、三井さんが商品を入れ終えた袋を差し出してきて、俺は袋を受けとると、三井さんが俺を見て、笑顔で言ってきた。
「気を付けて、いってらっしゃい」
右手を少しだけ上げて、笑顔言ってきてくれた。
「いってきます…」
今日は…ほんのちょっとだけ、笑顔で返事が出来た。
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