恋愛できないならば、結婚せよ

父の友人は変化を告げる

「君は２年間で自分が変わってないと思うかもしれないが、君が２歳年を取っている間に、君より若い女性の新人が入ってくる。君より美人の新人女性が配属される確率は49％くらいだな。
毎年一人新人が配属されるとしても、２年に一度は君より若くて綺麗な女性が配属される計算になる。それでも、君を誰かが選んでくれると言えるか？
男性の目を甘く見てはだめだ」

最後の言葉のところで真剣になった早田の目を見て、結衣は不安になってきた。

「あははははっ。ごめん、ごめん。不安にさせてしまったね。
すっかり、話がそれてしまったよ。話したいのはそんな事ではないんだ」

早田の笑顔は何故か落ち着く。全て問題が無くなってしまうような不思議な気分になる。
結衣はため込んでいた息をふーっと吐いた。