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結衣はゆっくりとショップの立ち並ぶフロアーを歩き始まる。
早田は少し後方から結衣に付き添う形だ。
「えーと、ここかな」
結衣が、ちょうど通りかかった店に入って行こうとすると、早田が引き止めた。
「ここは年齢層が高いかな。
客層を見て。お客さんが30代から40代の女性ばかりだ」
「あ、なるほど」
結衣はそう言いながらまた歩き出す。
フロアーにはお祭りさながらにファッションの店舗がひしめき合っており、狭い通路には女性たちの熱気が溢れている。
「じゃあここで」
早田が見たところ、結衣が入ろうとしている店は、明らかに本人とは違う雰囲気の様だ。
「随分思い切ったな。
何となくキャバクラ系で、それに君には少しキツそうだけど…… 」
「ええっ、そんな派手ですか? 」
「スカート相当短いよ。 試着してみる? 」
結衣は慌てて店から出てきた。
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