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「横溝君何か案があるのかね?」
宇部総理も自分の腹心の部下である沼田を擁護するように問いただした。
「儂はこの度、防衛省からある技術を譲り受けた。それを使う事を提案したい」
「ほう、どんな技術だね?」
「資料を用意したので見てもらいたい」
「おいっ」
後ろに控えていた秘書に横溝が合図すると前方のスクリーンに脳の断面図の様なものが映し出された。更に秘書は長方形に配置された会議机の中央の空間に、電動ミシン程度の大きさの装置を置いた。
「この装置はQP-12と云って、人の脳内の情報伝達経路を操作できる」
「それはどういうことかな?」
議長が説明を促した。
「この先は専門家に説明して貰おう。防衛省から船木一等陸尉に来てもらっている。
船木君は防衛省ではQP-12の開発責任者と聞いている。
説明願えるかな?」
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