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全員が着席すると、直ぐに早田が話し始めた。
「結果的に結衣さんに迷惑をかけてしまい申し訳無い。
結衣さんの容疑は晴れたが、ある条件の元に自由が与えられることになる」
「条件とは何ですか? あ、あのここは…… 」
今にも急き込んで質問モードに入りそうな結衣に向かって早田は穏やかに両掌を上げる。
「結衣さんの聞きたいことを、今から順を追って説明していくので、まず落ち着いて欲しい。勿論アパートにも帰ることが出来る」
帰れると聞いて結衣は急に安心した。
お腹の中に溜まっていた空気が抜けていくような感じだ。
気が付けば口の中がカラカラに乾いている。
横からタイミングよくオレンジジュースの入った紙コップが差し出され、結衣と目が合った舞が微笑んでいる。
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