ブラックオフィスレディ 【R-18】  ep.8

15/27
前へ
/27ページ
次へ
おススメランキングの№1はローションかあ。 全身に使えても、アンチエイジング効果はないでしょうね。 「ゆきんこさん、ローションお探しですかっ?」 「い、いいえ、そういうわけじゃ」 もう店員モードになってる日和くんをやんわり躱し、さらに店の奥へと進む。 ふーん、何気に女性用と男性用に売り場を仕切って分けてるんだ。 怪しい商品ばかりかと思いきや、バストアップサプリにデリケートゾーンのデオドラントなど、女性特有の悩みに特化したものも置いてある。 その一つに、アンダーハートで紹介という説明文がついているのを見つけた。 「あ、それ東雲さんに頼まれて扱い入れたんす。せっかく提携で通販してんだからって。結構売れるんすよね」 「へえ・・・」 感心した口ぶりの日和くんに、ドヤ顔でもしてないかとチラッと東雲さんを見てみる。 が、何も言わずに涼しい顔のままだった。 人の事はすぐからかってくるわりに、自分を評価する話題にはあんまり乗らない。 今次さんなら『そーでしょそーでしょ!!俺絶対当たると思ってさあ』うん、うるさい。 「こういうのもあるなら、女性のお客様も・・・」 いや・・・一人もいないな。 ぱっと辺りを見回しても、中にいるお客さんは男の人だけ。 しかもグッズではなく、アダルトDVDのコーナーに固まっている。真昼間からサラリーマンっぽい人がいても複雑だけどね。 「女の人が一人で来ることは滅多にないっすねえ・・大体カップルですよ。その分ネットでの注文はめっちゃ多いっす。送料かかるし 実物見て買った方が良いと思うんすけど」 「だって。買ってく?二個までなら経費で良いよ」 「今日は取材だけなんで結構です。・・・日和さんも、おススメはこれみたいな顔しなくて大丈夫ですよ。でも意気込みなんかは聞きたいですね、WEBで紹介しますので」 「えっ俺をっすか!?」 「さすがに写真は載せませんが、有能な店員さんがいるので安心とは書かせてもらいます」 「まいったなー、えっとぉー」
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

572人が本棚に入れています
本棚に追加