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……ライフシティー南部…… ライフシティー南部へ行くには、橋の真ん中にある関所を抜けねばならない……。 ロックとエリスは、関所で当然のように引っ掛かったが、ジルの紹介状を見せたらすんなり通してもらえた。 関所を抜け橋を進むと壁にあたり、そこには巨大なゲートがあった。 抜けたゲートから見えるその光景は、正にライフシティーの黒の部分と言えるだろう……これ迄のライフシティーの雰囲気が180℃変わった。 汚ならしいボロボロの建物が建ち並び、住人達の身なりは、お世辞でも綺麗とは言えない。 道もライフシティーの白のようなアスファルトでなく、砂利道で整備されていなかった。 「これが……ライフシティーの黒……」 エリスは目を見開て、このギャップのあり過ぎる光景に、ただただ驚いている。 この極端なまでの格差が、ライフシティーの闇の部分であり……戦後の産物であった。 ロックは紹介状の住所を確認した。 「関所の看守の話じゃ……もう少し南へ行った所みたいだな……」 ロックとエリスはダウンタウンをさらに南に進んだ。 ダウンタウンを進めば進むほど、そのみすぼらしさが浮き彫りになる。 子供達は裸足でリアカーを引っ張り……年老いた大人は道の端に座り込み、野菜などを売っている。 そして特徴的なのは、ダウンタウンの至る所に治安隊が歩いている所だ。 ダウンタウンの住人の不平不満が爆発し、暴動が起きないための威嚇の意味で、至る所に治安隊がいるのだろう。 殺伐とした町を歩いていくと、目的地に到着した。
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