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勝利投手
「さあ、次は君の番だ」
上月は、もう片方のサンダルを明日香に手渡した。
何が起こってるのかわからない明日香は、大きな瞳をさらに大きくしていた。
「俺が割ったガラスのもう片側を狙え、さあ早く!」
上月の声に気押された明日香は、先ほどの上月のフォームを見よう見真似で、自分の片方のサンダルを投げ抜いた。
上月はそのサンダルの行方を見ていたが、思わずガッツポーズを見せ飛び跳ねた。
先ほどに続いて、激しいガラスの割れる音が辺りに響き渡った。
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