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触れられてもいないのに自身がびくびくと跳ねる。苦痛の中で、聖の性欲が煮え滾っているのだ。
触れて、ほしい。少しでもいいから、触れて。触れて。
「あ、あっ、もう、だめ――」
速くなっていく後孔の律動に堪えきれず、悲鳴に似たか細い声があがる。
聖の男性器から限界を告げる透明な液体がじわじわと漏れ出ていた。突かれているだけで達してしまうなんて恥ずかしく、瞳を強く瞑って駆け上ろうとする熱を抑え込む。
「やめ、てっ……あ、で、出ちゃう……っ!」
だが抵抗は無駄に終わった。今までよりも強く、ごつりと最奥を抉られた瞬間、熱い液体が放たれて放物線を描いた。
マットに落ちていくそれは、禁欲の成果のように白よりもクリーム色に近く、どろどろに濁っている。
「うわ、聖ちゃんって挿れられてイっちゃうんだ」
正面に位置するトラは、射精の様子をすべて見ていたのだ。恥ずかしさがこみ上げて、顔をあげることすら出来なかった。
そして――
「ひぅっ!? も、もうやめ……! ぼ、ぼく……いっ、た、ばかりでっ!」
「関係ない」
聖が達しようが止まず、突かれ続ける秘奥。
射精で疲れきった自身が反応し、再び血が集い出す。だが一度溢れてしまったばかりなのだ、まだ受け皿は完成していない。射精前よりも強い刺激に、悲鳴に似た声をあげてしまう。
「……っ。締めすぎだろ、お前、」
身体を貫くリュウの肉欲が膨らみ、切なげに呟く。
重たい体躯が聖の背にのし掛かる。聖の両肩を掴んで逃げ道を奪った後、輸送が激しさを増した。
「望み、だろ。受け取れよ」
「んうっ――――!」
壊れてしまうのではないかと思うほど、奥で。
強く押しつけられた肉欲が弾けた。
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