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「ト、トラさん……その、」
「もう終わり、なんて言わないでね。オレとリュウのどっちがイイか、比べてよ」
充血し熱い入り口に、今度はトラの肉欲があてがわれた。
「久しぶりの深いヒートなんだよ。出なくなるまで何発でもヤろうね」
「も、もう――――ぅっ!」
散々広げられ、精液を塗りこめられた後孔はあっさりとトラを受け入れた。再び襲いかかる異物に、聖は苦しみ悶える。
待たされていたからか、トラの男性器は硬く張り、弄られたばかりの粘膜をごりごりと擦り付けていく。
「んッ……聖ちゃんのナカ、すご……オレ、蕩けちゃいそ」
聖の意志や希望は無視され、挿れてすぐに輸送が始まった。
熱を含んだ精液がかき混ぜられ、律動の激しさを示すように、結合部の縁からぽたぽたとこぼれ落ちる。その度に、倉庫内に雄の香りが染み込んでいく。
「あーやば。これハマりそ……っ」
「次は俺だぞ。さっさと出して、代われ」
「いいじゃん、体育祭が終わるまで時間あるんだから」
セックスの最中とは思えない談笑が聞こえて、聖はマットの端に座るリュウを見た。
汗に濡れた髪と肌。色気の塊のような存在。これが、アルファ性を持つ者たちなのだろうか。だがその瞳に、普段とは違う凶暴性が浮かんでいる気がする。それはリュウだけでなくトラの瞳にも、これに似た狂気が存在していた。
「だ、だめ……また、きちゃ……!」
ぼんやりと考えていたそれは、再び押し寄せる快楽の波に飲まれていく。
二度目の射精を迎えた聖に残ったのは理性を手放した発情期の世界だけだった。
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