their#5

…日常？

先に車に戻る堀川を見おくり立ち尽くす佐伯の肩を叩き声をかける。
｢佐伯？｣ようやく佐伯は
｢…すごいッス｣と手塚に向き合う。
｢俺、自動車工場でこんなの初めてッス｣
｢？｣
｢俺ら宛てじゃねーかもですけど、本社の社員さんに"敬意と感謝"って"心臓を走りを支えてる"ってしてて意識してなかったッス｣
何だか照れくさくなって佐伯の頭をグシャグシャにする。
｢そーだな、俺らの働きは心臓しいては走りを支える地味に凄い仕事だ｣
｢そーッスよね。デモ走行もスゲかったスけどイリエさん？の言葉もスゲーッス｣
ヨシヨシと犬でも撫でる見たいに佐伯の髪をグシャグシャにして
｢手塚さんドライブデートしましょう！｣
(あっれぇ？デート?興奮で残念が更に残念？)
｢…俺の車に乗りたいの？｣
｢…はい！｣
(前半の沈黙が恐いが素直で可愛いな)
｢シフト合ったら乗せてやるよ、行きたい所でもあるの？｣
｢海行きたいッス。前回契約の工場海無い県で…｣
｢ん…海有るけどここ、内陸だから海まで100キロ近いんだが…｣
｢一時間位スカ？｣
｢おい、普通道何キロで走らすんだ…｣
携帯が震える。メッセージは"何やってんだ。置いてくぞ"
｢堀川だ、佐伯君帰ろう｣
｢はい！｣

end