想い出の中で

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獅朗との官能的なキスに足元が崩れそうになるのを、獅朗の腕がそれを支えるようにさらに強く私を抱き締める。 少しの時間さえ惜しい。 私はいつの間にか欲張りなっていた。 触れるだけじゃ足りない。 もっと、もっと、獅朗を感じたい。 獅朗の全てを…… ベッドに倒され組み敷かれ、少し感じる獅朗の体の重さ。 その重さが心地よい。 丁寧なキスが唇から首筋、鎖骨へ流れて行く。 優しく触れる獅朗の指先がもどかしい。 「獅朗……」 掠れる甘い声に獅朗が視線だけ向ける。 「は、やく……痛くて良いから」 優しくなんて抱かず、痛いくらいに抱いて欲しい。 忘れられないくらい、痛みを残して欲しい。
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