想い出の中で

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「椿が心配するようなことはもうない」 それは、彼女のことだろうか。 傷のことだろうか。 だけど…… 「信じてるから」 私は獅朗にギュッと抱き付いた。 彼女と何かあったかもしれない。 だけど、獅朗が心配ないと言うなら、それを信じる。 疑い出したらきりがない。 今感じているこの温もりが真実。 それだけで良い。 「あぁ」 獅朗が私をさらに抱き締める。 そして、チュッと左肩に唇を落とすと「間宮には感謝だな」と小さく笑った。
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