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「青山は来るのか?」
神田はセブンスターに火をつけながら、奈緒に聞いた。
「来ないわ。約束してないもん」
奈緒は、ちょっとスネるような口調で言った。
「おや」というように、神田は奈緒を見た。
「そうか」
それだけ言うと、神田には合点がいった。
「飲みたいから付き合って」
「いいよ。どうせここで飲まなくても、どこかで飲む運命だったんだから」
奈緒は、自分のグラスを神田の置いてあるグラスに芝居かかった調子でガツンと当てた。
そして少しおどけた表情で、神田の顔をみた。
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