生意気生徒会長

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生意気生徒会長

生徒会室のドアを開くと、 爆音が襲ってきた。 「・・・会長」 中に入って、慌ててドアを閉める。 そして、うまい棒を咥えている会長に向かって一発。 「いったーい!何すんの、臣ちゃん」 「逆に聞きます。何してるんですか」 「きこえなーい」 「っ!」 その言葉にいらついたので、プレイヤーの電源を切る。 「あーもう、なんで消しちゃうんだよ」 「うるさくて会話にならないからです」 「じゃあ、んぐ・・・かいわひらひゃいい」 「咥えながら話すな!」 口から菓子を引っこ抜く。 「ああー、せっかくのマーボー味が・・・」 「なんて味のもん食べてるんですか!まったく」 生徒会室で音楽を聴き、菓子を食べる。 彼こそがわが校の生徒会長・・・伊波隼人だ。 「ところで臣ちゃん、なんか用?」 「花沢先生が探してましたよ。なんでも弁論大会のことで相談があるとか」 「奈津美ちゃんが?俺に相談!?」 「弁論大会の、ですよ」 顧問の花沢先生の名前を出した瞬間、飛び上がる我が生徒会長。 どうしてこの人が生徒会長に選ばれたんだろうか。 どうしてこの人は、 僕を副会長にしたのだろうか。 いまだに謎だ。 そんなことを考えていると、部屋のドアが開いた。 「失礼します」 「あ、おっつー桜ちゃん」     
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