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「月、50だ!バカ!」
「50だな!!わかった!!その代わり、今、ここで俺の前で『愛人契約』破棄しろ!!!」
「本当に私を囲うなら、堂々とナナミの前でもやるからね!!」
「俺がしたるわ!!50か!!安い女だな!!」
ムカついた!!本当に目の前で弘輝さんに電話してやった。
当たり前だけど仕事中だから留守電に転送された。
「弘輝さん、ごめんね。私、やっぱりもう無理だから、これで終わりにする…勝手でごめん。…気持ちだけ、いっぱいいただいたから、それで充分だから、本当にありがとう。…ありがとうね」
「……誰だよ?『弘輝さん』とか下の名前で呼び合ってんじゃねえよ!」
「解除したわ!いちいち文句言うなら『愛人』なんかやらんからな!」
「明日50払ってやる!電話出れるようにしとけよな!!」
「契約するならします!『仕事』ですから!せいぜい週刊誌に載せらんないようにしなね!」
「ナナミで充分叩かれてるわ!!アイツの売名行為じゃ!!」
「条件は?!私はね、モデルの仕事邪魔しない事!!」
「それでいいわ!俺も毎日暇じゃねえからな!とりあえず明日50振込んでやるからな!そしたら俺に囲われてろ!!」
「わかった!!じゃあね!!」
……………基樹の為に離れて、基樹の『愛人』で戻る事になりました。
私はきっと、真正のバカです。
基樹の着信拒否を解除した。
次の日、本当に50万振込まれてて、私は『基樹の愛人』になった。
基樹はナナミさんと噂されてるから、私がマンションに行っても噂の『う』にもならなかった。
待ち構えてる週刊誌のカメラマンとか見たけど、私なんか目にも入ってないみたい。
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