110人が本棚に入れています
本棚に追加
/900ページ
「先生はなんて?」
「変わらない。賛成できないが止めるつもりもない、と」
「そう」
“先生”は父親といっていいほどの、いやそれ以上の存在だった。
先生は心配という言葉が軽すぎるほど、ふたりのことを常に思っている。
「不謹慎だけど、きっかけが早くないかな」
「すぐにでもって云っただろう。そんなに待たなくていいんだ」
恭平の声は確信に満ちていた。
「……間近に大きな事故が迫ってるってこと?」
「そうだ」
恭平の予知力に間違いがあったことはない。
最初のコメントを投稿しよう!