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いままでもそうだ。
幼いころからずっと心の傷は消えることなく、異能力者ゆえにいつまでもはっきりと記憶に残っている。
それに押し潰されまいと、繊細なはずの心を無理やりに強くしてきたふたりは、そうならなければ狂っていた。
休息の場などどこにもなかった。
この時期を乗り越えれば、その時期をうまく利用すれば、あるいは自由を得ることができるかもしれない。
一つだけ確かなことは、何もしなければ何も変わらないというあたりまえのことだけだ。
「なら、早く助けてあげましょ」
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