第7話 辻と褄

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『ごめんなさい。親の勝手な判断で、環も知らなかったことなのよ。 あなたがおなかにいた最初の頃はまだ頭痛がひどくて、わたしは環の検診に付き添ったの。 当時は事情をまったく知らなくて、ただ悩んでいることは知ってたから、それから毎回、立ち会うようになったわ。 最初は順調だったんだけど……実際に稀にあるケースとして環には吸収されたんだと思わせたの。あなたに悪影響があるなら処置することも考えられていたけど、幸いに何事もなかった。 帝王切開したときはそれ以上の、だれもが思ってもいなかった状況で……ドクターさえ卒倒しそうな顔で……わたしは報告を受けたの。
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