この男、興味無し

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「ふたりとも先行ってて」 銅像を蹴り割ったときに、 踵から行ったからじわじわと痛む。 保健室に行ってベッドに横になりつつ、 保険医のナリティー(成田ティーチャー)とドライアイスで神秘の森ごっこしてたら半日が終わってた。 「……あ、今日、そっか」 「どうしたの?」 「今日大事な日なんだよね」 「そっか。 お昼はお友達と一緒でしょ、 行ってきな」 「しつれーしやしたー」 今日は、 我らが食堂に噂の美味しいふわふわかき氷が初登場すんだよねー。 マジでかき氷だけはダメだわ、 俺の弱点。 目の前にあったらどんな罠でも引っかかる自信あるわ。 おかげで、 もとっちゃんには逆らえなくなってるけどね。 ざわざわ… ガチャッ 「……んぇ」 しーん…… ドーモ、留年し過ぎて不老不死疑惑出てる赤坂木人でーす。 なわけな。 確かに4回留年って珍しいけどさー。 「こんにちわっ」 「ん、こんちゃ。 ゆーちゃんとこの子?」 「はいっ。 会計様親衛隊副隊長の羽鳥-はとり-ですっ。」 「なっちゃんの親衛隊か、そっか。 あいつ怖いの苦手なの克服したんだっけ?」 「いえ、 会長様以外の皆様は御承知のことですが、 お化け屋敷で気絶したとの情報があるので、 まだかと」 「んー……やっぱ枕元に呪いの人形ってトラウマものだったかなー」 「それトラちゃんというお人形ですかっ?」 「おん」 「たぶんそれだと思うんですけど、 カイ様はいつも怖くなると、 ごめんねトラちゃん! と申されるのです。 誰なのかやきもきしていたのですが、 疑問が解消されましたっ。 情報提供ありがとうございます、 きひと様っ」 「完全に俺のせーだねごめんねごめんねー??」 「きひと様、古いです」 「そんなことないないナイツ!」 「あ、総隊長さまっ!!」 「……スルーされたあー」
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