第1章 再会

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結局、来てしまった…。 ツイてないことに、どういうわけか今日はそんなに忙しくもなく、 亜佐美にウソをついてまで、欠席とは言えなかった。 「あー!花音!こっち、こっち!」 結婚式の二次会でもできそうな、おしゃれなレストランが、会場だった。 受付に座った亜佐美が、大きく手招きしている。 「よかったぁ、来てくれて!仕事大丈夫だった?」 「なんとかね。 それよりここ、ステキなお店だねぇ」 「でしょ?料理もすっごくおいしいんだよ」 嬉しそうに笑う亜佐美。 その向こうに、談笑するクラスメイト達が見えた。 「うわぁ、久しぶり!」 「仕事、何やってるの?」 「結婚したんだー?」 あちこちで、再会を懐かしむ声があがっている。 みんな、大人になってるなあ。 あれから15年経ってるんだし、成長してて当たり前なのに、 なんか、すごく不思議な気分。 多少、太ったり痩せたり、頭が薄くなってたり? みんながみんな、当時とそのまま同じってわけにはいかないけど、 ふとしたしぐさや表情に、面影を見つけては、嬉しくなる。 時の流れを感じてしみじみしていると、会場内がふいにざわつき始める。 みんなの視線をたどったその先に、スーツ姿の男性の一団がいた。
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