第1章 再会

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「おおー、尚哉!久しぶりじゃん!」 「え、お前だれだっけ?」 「オレだよ!覚えてねーの?」 「冗談だって!わかるっつーの」 ふざけ合う声がこちらまで聞こえてくる。 尚哉、来れないかもって聞いてたけど、来たんだ。 「将生は?」 「ああ、アイツ今、外で電話中」 「悪い、待たせた」 少しして、将生が尚哉の後ろから顔を出した。 イケメン二人が並ぶと、女性陣が色めき立つ。 将生も、来てるんだ…。 「…実はさぁ、花音が来るかどうか、二人に聞かれたんだ。 あんまりしつこいから、来るって話しちゃったの、ゴメン!」 表情を曇らせた私に、亜佐美が拝むように手を合わせる。 「いいって、そんなの」 とは言ったものの、やっぱりちょっと気まずい。 幼馴染の尚哉と、その親友だった将生。 二人に会うのは、成人式以来だった。 大学進学を機に、実家を離れたせいもあるけど、 疎遠になっていた理由は、それだけじゃなかった。 私が二人を遠ざけて、距離をおいたからで。
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