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オイラはフェンスを見上げていた。登るのは大変そう。
そして、下に隙間が無く、オイラの侵入を拒んでいた。
それは、存在を否定された気分だった。
今まで、オイラなりに店の事を考えていたつもりなのだが、空回りだったのだろう。
猫が持て囃される時代で、猫駅長まで登場する昨今、オイラも客に愛想を振り撒いては、店に貢献しているつもりだった。
勿論、餌を確保する目的もあったが、この場所が好きだった事も大きい。
バイト君が、常連さんが、オイラは好きだった。
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