ブーゲンビリア

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「可愛い……」 須賀原さんは今休憩中なのだろうか。 しかし私はそうでないため、少しの間だけそれを見つめ、ポケットに携帯を仕舞った。 それでも彼の写真は私を笑顔にさせてくれた。 私は栄養ドリンクを一気に飲み、「よし」と小さく呟いて、店に戻る。 少しだけ元気が出たのはドリンクのせいか、彼のメッセージのせいだろうか。 たぶんどちらも、だろう。 「治人さん、ありがとうございました」 「おっ、胡桃ちゃん。ちょうどよかった。電話注文が入ってさ、アレンジ二つ。俺今から配達行くから作ってもらっていい?」 早速仕事を振られ、私は「わかりました」と、笑顔で答える。 「よろしくね」 治人さんも笑い返した。 「はい」 私は彼から注文書を受け取り「お誕生日用……」と呟いた。 なんとなく昨晩のことを思い出してしまった。 カフェバーで私の飲食代も全部彼が支払ってくれたとき、「いいよ、誕生日プレゼントだと思って」と、言ってくれたことも続けて思い出した。 結局タクシー代もそれで誤魔化されてしまったのだ。
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