本音を隠したSNS

14/14
前へ
/14ページ
次へ
 私の場合、好きって感情はまだわからない。でも、海斗なら私の言葉を訊いてくれると信じられるから、隣にいたいと思った。 『急募、人を好きという気持ちって何?』 『相手に本音をぶつけられるかどうか』  と返事を打つと、新しい呟きを書き込む。 「凪沙」  名前を呼ばれて、私はスマホをポケットにしまう。 『恋が芽生えました』  スマホが震えて、誰かが反応してくれたことを知らせてくれた。私は確認するより先に、海斗の手を強く握り締める。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加