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『その人と一緒にいたいと思ったら、好きってことじゃないかな』
「そうなんだ」
名前は、ライク。ライラックの紫色をした花のアイコンの彼は、いつも私の対して面白くない呟きに返事をくれた。
『どうしてMちゃんの代わりに作業をしなくちゃいけないの? 自分でやってよ』
『本人に言えばいいじゃん』
『言えたらここに呟いてない』
『だよね』
本音を話すのが苦手な私は、その日にあったことをSNSで吐き出すのが日課になっていた。ライク君は、いつも正論を言ってくる。
わかってるよ、そんなこと。って言いたくなるような返事をするけど、最後は私の意見を肯定してくれた。
「凪沙、達巳君と付き合うってマジ?」
声のした方を見ると、親友の真夕(まゆ)が、顔を近付けてくる。
大きな瞳にキレイなストレートな茶髪。指定制服を着崩して、パーカーを着ている。ボサボサの黒髪で、目も細い私とは全然違う。
こういう子が可愛いってことなんだろうな、って思う。
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