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スマホが震えて、呟きに返事がきたことを知らせてくれる。
『そうやって笑って誤魔化すんだ』
「え……」
ライク君からのコメントに目を疑う。
どうして、私が今笑ってることを知ってるの? もしかして、どこかから見てるの? 身バレってやつ? ってことは、この人――。
(同じ学校なの!?)
辺りを見回してみるけど、多くの生徒がいる。皆スマホをいじって、誰かライク君かわからない。何人か視線が合った。
彼がライク君? それともあの子? 辺りをいくら見回してもわからない。
(高校の名前を書く訳にもいかないし……)
前に個人チャットを送ったら、返信がなかった。
普段はこんな下らない呟きに反応するくせに、と前に怒った記憶がある。
結局、誰がライク君かわからずに、私は足早にこの場を離れることにした。
『素直になればいいじゃん、友達じゃないの?』
「なれたらなってるよ」
今日はやけに突っかかってくる。
(そして、私の心の傷を抉る)
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