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「わかんないの？ 達巳君に決まってるじゃ～ん」
「あー……」
「あー、て何それ、ウケる」
どこが面白かったのかわからないけど、面白いならそれでいいと思った。
「それで？ デートはしたの？ キスはしたの？」
『なんでそんなこと聞かれないといけないの？』
「え？ まだなの？ ウケる」
『面白いならいいんじゃない？ 放っておいて』
「意外と達巳君って奥手なんだね。それとも凪沙が鉄壁なの？」
文字を打つ指が止まる。
真夕が何を考えてそんなことを言っているのかわからないけど、胸が苦しくなった。スマホを持つ手が震える。
好きって何だっけ？
『嫌なら嫌って言わないと』
ライク君の返事を見たのは、家に帰ってからだった。
「言えたら苦労しないよ」
『いつまで本音を言わないの？』
「言える相手が現れたらかな？」
きっと、ライク君が目の前にいたら本当のことを言えると思う。
『次恋愛する時は、ライク君みたいに話せる相手がいいな』
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