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特に反応なんて期待していなかったけど、朝目覚めてSNSをチェックしてみると、返事はなかった。
★☆
『明日、デートしない?』
土曜に連絡がきて、日曜に付き合って初めてのデートをすることになった。
(別に、嫌いじゃないし……断る理由もないし)
好きでもないけど――。
人を好きになるってどういう気持ちだったっけ?
海斗に告白した時の気持ちはどうだったっけ?
「人を好きになるって難しいな……」
「お待たせ」
「達巳く――」
「達巳君!」
「え?」
手を振ろうとして、達巳君の動きが止まる。
私が振り返ると、真夕の姿があった。
「真夕……?」
「あれ、どうして凪沙が……」
私は真夕を見つめたまま固まる。ゆっくりと視線を達巳君に向けると、バツの悪そうな顔をしていた。
「真夕、どうしてここにいるんだよ」
「達巳君が待ち合わせ場所をここにしたからでしょ? というか、なんで凪沙がいるの? 今日はあたしと遊んでくれる日でしょ?」
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