ノベルオタク

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否、うるさい。近所迷惑もいいとこである。 「花澄、うるさい。朝から何騒いでるの」 「あ!やっと出てきた!もう!おっそいよー」 ユウ太のせいで、怒られちゃったよー、と、花澄。 たぶん近所の人に何かしら言われたのだろう。 自業自得だね、人の所為にするのは良くないよ、と、ユウ太。 今日も変らず、この歌のない世界で生きていくんだと、豆粒、針の先ほどにも疑わず信じていた。 ――この日、その時を迎えるまでは。 「ユウ太せんぱああぁぁあい!おはようございますぅ!」 その少女と、出会うまでは。
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