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もうすっかり暗くなった住宅街。
コンクリートに響く足音。
街灯がチカチカと点滅する。
「ただいま」
ユウ太は自宅の扉を開ける。
「にーちゃんおかえり!ねーちゃん!にーちゃんかえってきた!」
「うん、ただいま。姉さん、ご飯花澄の家で食べてきたからいらない。ごめん」
ユウ太が少し大きめの声で言うと、姉の理奈が台所からひょっこりと顔を出した。
「そうなの!?もー先に言っといてよー!まぁいっか、ヒロー?今日の肉はヒロの分だけ2倍だぞー!」
「すげ~!ねーちゃんありがとう!で、ニバイってなに?」
小学3年生のヒロには少し難しかったかもしれない。
「ユウ太はお風呂入っちゃいなよ?次、ヒロだから」
「うん」
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