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第2章 No sugar,a little milk
眠ったままの恭也をマンションに置き去りにして、実果子はスポーツジムで額から流れる汗を気にも止めずにエアロバイクを漕いでいた。
正面には大きな窓があって、真っ直ぐに前を見て足を動かしていると空を飛んでいるかのようだ。
実果子が3年ほど前から通っているスポーツジムBDフィットは、ビルの15階にある会員制のジムで、実果子の大学時代の友達の深山彩葉も通っている。
実果子が薬学部に通っていた頃、彩葉は看護学部に通っており、薬学部とキャンパスが同じで、学食でいきなり声をかけられた。
彩葉は薬学についても勉強熱心で実果子が薬学部だっと知って声をかけたらしい。
彩葉はサッパリとした性格で、いつも笑顔を絶やさない。声が少し大きいのが玉に瑕だが、思っていることも歯に衣着せぬ物言いで言う所が他の女の子達は苦手だと言っていたが、実果子は自分と正反対で面白いと思っていた。
最初は彩葉が実果子に薬学部の話を聞きながらお昼を共にする関係だったが、薬学部と看護学部の合同演習で一緒になったり、駅でばったりなんて事もあり、プライベートな事まで話す仲になっていた。
実果子はあまり友達を作るのが得意でなかったから、彩葉の存在は有り難かった。
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