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風の中の銀河
腐れ縁というのは都合のいい言葉だ。両者が互いに惹かれ合うということも世の中にはあるのだろうが、一方が一方につきまとい、振り回すというケースしか私は知らない。春野うららとの関係もその一つだし、振り回されたのはもちろん私の方だ。
うららはショートカットの髪が似合う活発そうな子だった。中学ではバスケ部だったが、全然背が伸びない上に、いくら頑張ってもレギュラーにしてもらえなくて、心が折れてしまったそうだ。
私の名前が秋山かえでだから、高校に入学して同じクラスになったとき、親に安易な名前をつけられた者同士という気安さでうららは私に近づいてきて、私につきまとい、私を振り回した。
入学式から一週間もすると、私たちは友達になっていた。どういう状態になったら友達なのかよく分からないが、周りの生徒たちが、
「うららとかえでは友達なんだね」
とみんな言うからきっとそうなのだろう。私は高校を卒業してからもそういう人生を送るはずだ。結婚も好きになった相手とするのではない。婚姻届を一緒に書いた同居予定の男と結婚するだけのことだ。
部活動もうららが決めたところに一緒に入った。
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