1.新郎新婦入場

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 ウェディングドレスの胸のうえで長い髪がゆったりと揺れる。三夜子は謙遜(けんそん)気味に首を横に振る。自分にも息子ができた。息子を思って話すミチの気持ちを、子育て初心者ながら理解できる。 「誓いますか?」 「はい。誓います」三夜子は自信の込められた笑みで頷いた。  やがて沈黙が流れ、徐々に不思議がった声がひろがっていく。  次第に客人らの後ろにいるレンへ皆の視線が注がれていく。  つぎはなに? そう言いたげだった。  だから司会者は必要なんだってば! もうっ。 「続いては、乾杯となります」  レンは至極当然でにっこりして言った。
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