第5縁

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おまさを見ると顔はとても曇っていて。今日はこんな表情をよく見る日だと思ってしまう。 「少しは話して欲しい。私じゃ頼りないし解決出来ないかもだけど……」 「そんなこと思ってないよ。……ごめんね。ただ、私もわからないの」 ここ最近の出来事に気持ちが追いついていかない。沖田さんが会う度に急に弱い部分を見せてきて、心がざわついてしまう。 「景ちゃん、私ね、原田さんが好きなんだ」 「えっ?」 おまさの口から出てきた言葉が意外というか、とにかく驚いてしまい間抜けな声が出たと思う。 当の本人は頬をピンク色に染めて少しだけ微笑んでいるから、冗談ではないのだろう。 「今言う事じゃないよね。でも、景ちゃんとこういう話もしたかったんだ」 「でもおまさは新撰組を……」 「嫌いだった。今も好きかって言われると正直わからない。だけど原田さんは別なの。お花見の日に助けてくれて、景ちゃんを待っている間たくさん話してみたら」 "印象が変わったんだ"と言ってまたふわりと微笑む。 あの日2人がどうしていたかなんて聞けなかった。自分の事で頭がいっぱいなってしまってたから。 「景ちゃんは、高杉さんと恋仲になったでしょ?」 「なんでそれ……」 「見てればわかるよ。前よりずっと女の子って感じになったもん」 バレないようにと気を遣っていたけれど、そんなの意味がなかったみたいだ。
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