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それからおまさと色々な事を話した。晋作さんと付き合う事になった経緯とか、沖田さんとの間に起こった事とか。
そして、今の自分の気持ちがわからない事も。
「晋作さんが好き。それは変わらないの。でも、沖田さんと話すと胸がザワザワとする。関わらない方が良いって、思うの」
「そうなんだ……。なんて言ったら良いんだろう。情が湧いているとか……?」
確かにもう沖田さんは私の中ではよく知った人に入ると思う。
おまさ達一家に、吉田さんと晋作さん。そして沖田さんと原田さん。
土方さんはまだ正直よくわからないから、ノーカウントで良いと思う。
情が湧いていると言われたら、確かにしっかりとくる。弱い部分を見せられたから、つい絆されそうになっただけだ。
「おまさの言う通りかも。きっと、そうだと思う」
「い、良いの? そんな風に納得して」
「うん。あんまり考えても仕方ないし。聞いてくれただけでだいぶ楽になったよ! ありがとう、おまさ」
解決はしていない。だけど話して楽になったのは本当だ。
「ね、私の話よりおまさの話聞かせて? 原田さんと付き合わないの?」
そう尋ねれば、さっきまで浮かない顔をしていたおまさは顔を真っ赤にして両手で隠す。
とても可愛らしい反応に、思わずこちらも笑顔になってしまう。
パタパタと手で顔を仰ぎながらゆっくりと、おまさは口を開いた。
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