第4縁

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「どうして高杉がここにいるの? なんでわかった?」 「おまさから聞いたんだよ。景がお前に連れられてから中々戻って来ないって。だから町で沖田を見なかったか聞いて回った。お前は有名だからすぐに見かけた人が見つかったよ。なんてとこに景を連れ込んでんだ!!」 「……左之さんは?」 「おまさが引き止めてくれてるよ」 2人が睨み合う中、私はこの状況を晋作さんに見られてしまった事が不味いと思った。久々に会えたと思ったら沖田さんに抱き締められてて。 誤解されてもおかしくない。 「景は僕のだ。早く離せよ」 「どういう意味?」 「なんていうか、その、だから景は」 「私……晋作さんと付き合ってます」 晋作さんが言いづらそうにしているのはきっと、私の事を考えてなんだろう。だけどこの状況で言い渋っている場合じゃないと思ったから、沖田さんを見つめてはっきりと伝えた。 そうしたら、沖田さんの腕の力は緩んで。 その隙に抜け出して晋作さんの横に行くと、安心したように微笑んでくれた。 「何もされてないか?」 「大丈夫です」 「なら良かった。……沖田、景は僕の恋仲だ。もう2度と手を出すなよ」 真剣な顔をして沖田さんに向かって口を開く。沖田さんはゆっくりと立ち上がると、スタスタとこちらへ向かって歩いてきて。 「認めない。……俺は、景ちゃんの事を諦めないから」 そう言って、私達の横を通り過ぎて部屋から出ていく。
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