第4縁

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「し、晋作さん?」 「上書きだ。沖田に抱き締められてただろ?」 「すいません!! でもあれは不可抗力で、その、誤解でっ……!」 「わかってる。でもやはり気に食わない。……この、可愛らしい姿を見たのがあいつが先なのも。……ただの嫉妬だな」 ストレートに感情を伝えてくるところが、晋作さんの良いところだと思う。嫉妬された事に、自然と口元が緩んでくる。 晋作さんの胸の音はとても速いけれど、それがまた心地良かった。 顔を上げると視線が合って、ゆっくりと顔が近付いてくる。目を閉じると同時に、唇が触れた。 すぐに離されるかと思ったけれど、角度を変えて何度も触れるだけのキスをされる。 触れるだけなのにそれがとても気持ち良くて、何だかふわふわとした感覚になっていく。 うっすらと目を開けると、熱っぽい視線で私を見つめる晋作さんが。 ずっと見られていたと思うと、恥ずかしくて頬が熱くなってくる。 「これ以上は、やめておこう」 パッと身体を離した晋作さんは顔を真っ赤にしている。 「僕が我慢出来なくなる。続きはまた今度にしよう。……おまさ達のところまで送っていく」 「次はいつ会えますか……?」 「近いうちに会いに行く。逢引のやり直しをしよう」 晋作さんの言葉を聞いて顔がニヤける。 それから私は、おまさ達のところまで送ってもらい、少し遅くなったけれどお花見を楽しんだ。
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