年収三千万以上の旦那に嫁いだら、

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“年収3000万の人と結婚したいです”  この質問を書き込んだ人は、実際超お金持ちから回答された。  その答えがコレ。 “僕の年収は年々上がるけど、きみの美貌は年々価値を下げる。なのに払い続ける理由が在るかい?”  この質問者は自らを「美人でセンスが在って品も良い」と表した。でも質問者側が立ち位置の私でもわかる。  この質問者は、ばかだ。て言うか、質問自体品が無い。 『美貌』なんてものはどれだけ金懸けてやっても萎れちゃうモンで、どんだけ頑張ってもちょっとしたことで崩れちゃう。肌はその最たるだ。  だから、この『美貌』の価値を、別に提示しなきゃ行けない。  こう考えて私は、もっと確実なものが在ることに気が付いた。  そう、子供だ。  子供を産んでしまえば、少なくとも美貌に衰えが在ろうといきなり棄てられることは無い。  私は楽に生きたい。頭は良くないし、学歴も冴えない。けれど、私は運良く美人に生まれたのだ。  コレを利用しない手は無い。  顔は駄目でも、年収は良い男を狙うだけ。  あとは適当に遊んで、まぁ子供を育てるくらいはしてあげるわ。  だって大事な『人質』ですもの─────「え?」 「うん。だから、離婚しよう」  唐突な夫からの通告に、私は目を見開いた。  婚活パーティーで知り合った夫は、本当に不細工で、まぁ愛嬌は在って? でもって年収は五千万前後。  海外の、何だっけ、どっかに本社が在って、彼は日本本社のエリート。  だけど海外を行ったり来たりの彼は出会いも無く、婚活パーティーに来たとか。  でもねぇ。顔がねぇ。愛嬌が在ってにこにこしてるけど、不細工なせいか、他の女は気持ち悪がってるみたい。  ばかねぇ。  年収は、彼が一番良かった。  顔なんかいいのよ。私を楽させてくれれば。顔の良い男なんか、遊ぶときいれば良いの。  必要なのは、私にお金を使わせてくれる人よ。  私は言った。 「子供を作って、家庭を築きたいわ」  彼も頷いた。 「そうだね。僕の子供をきみに産んでほしいな」  私は彼と付き合い、結婚した。  そうして、海外へ行ったり来たりの彼の目を盗んで、私は豪遊しまくった。  彼が稼いだ金でホストに貢いだり、若い男の子と遊んだり。  勿論、彼がいる間は私は貞淑な妻を装った。彼のお金で生活してるもの。当たり前じゃない?  そんな生活を数年して彼が言った。
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