日本政府への誘惑

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日本政府への誘惑

【1】2066年9月3日 金曜日 午後16時42分 東京都港区赤坂1丁目 駐日アメリカ合衆国大使館 外務省 北米局 日米安全保障条約課主催「 Welcome to Japan Party 2066 駐日アメリカ合衆国 サンドラ・ガガ・ハミル新任大使 歓迎会」 [調査対象人物] 駐日アメリカ合衆国大使 サンドラ・ガガ・ハミル 駐日アメリカ合衆国大使館 広報・文化交流部 報道室 室長:リチャード・マーフィー・ベーカー 外務省 北米局 日米安全保障条約課 課長:新垣康秀 防衛省 情報本部 統合情報部 ハイエンドテクノロジー支援課 課長:高木孝平 「(外務省 新垣)高木さん、やっぱり言ってきましたよ、向こうから」 「(防衛省 高木)ふんっ、そんなとこだろうって、信用できない連中だから」 「(外務省 新垣)まさかとは思ってましたが」 「(防衛省 高木)いやぁね、うちに来ないんですよ、来ないわけないでしょ、あの連中が、だからね」 「(外務省 新垣)他にも、網、張ってんですか」 「(防衛省 高木)えぇ、そりゃもう、例えば、文科とか」 「(外務省 新垣)へぇ~、留学?」 「(防衛省 高木)あ~、それもあるかも知れなですね、いやぁ、いいこと聞いた、張ったのは、日本芸術院、浮世絵」 「(外務省 新垣)あっ、なるほど」 「(防衛省 高木)好きそうでしょ?それに、機械とは無縁だから、ほら、手薄だと思って、来るのかなって」 「(外務省 新垣)まぁ、ご苦労様です」 「(防衛省 高木)いえいえ、新垣さんのところだって、色々あったみたいで」 「(外務省 新垣)まぁ、うちは事務処理だから、どうってことはないんですけどね、まぁ、それなりに、動くひとは『チャンスだ』って言ってますけどねぇ」 「(防衛省 高木)あぁ、やっぱり、あぁ、そのうち、お達しが来ますよ、2・3日内中に」 「(外務省 新垣)ヘぇ~、例えば、どんな」 「(防衛省 高木)いやぁね、あれって、平和利用じゃないですか」 「(外務省 新垣)えぇ」 「(防衛省 高木)だからねぇ、全てに『平和利用』なんですよ」 「(外務省 新垣)ほ~ぅ」
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