番外編第3話 ふたりで花火

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「……真由?」 「あっ、す、すみませんっ、なんか重いですよね? こんなコト言われたら、ははっ、でもなんかこーゆーの言われ慣れてないっていうかいつも二股だったし──」 「夏休み、どうするのですか?」 「へ?」 唐突すぎる質問に間抜けな声で顔を上げると、すぐそこにアキさんの笑顔が……。 「もうすぐ夏季休暇ですよ。予定は?」 「……特に、ないですけど」 親の顔くらいは見ようかと思うけど、この年になると彼氏はいないかとか、同い年の誰々は結婚したとか子供が生まれたとか……、そんな話にウンザリして一日もいれば十分だ。 あとは地元の友達とお茶するくらいで……。
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