番外編第3話 ふたりで花火

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「そっ、そんなわけっ! 好きです! 誰よりアキさんが大好きです!」 ひしっとアキさんのシャツを握りしめてそう言うと、アキさんはフッと笑った。 「なら、行きますね?」 「……これ、ゆめ?」 「ちゃんと起きてますよ」 「アキ、さぁ……ん……」 「はい」 どうしよ……、もう泣きそうなんですけど。 「好きぃ……」 「知ってます。でもプロポーズはお預けです」 「はぁい……? え? えぇ!?」 また叫ぶあたしにアキさんはクスクス笑う。 「お互いこんな格好では嫌でしょう」 「……」 まぁ、確かに。
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