2人が本棚に入れています
本棚に追加
そして当日の夕方、メンバーたちは、会長宅に集まってから出発した。
まんだら峠までは徒歩1時間ほどだが、あまり車も通らないので、のどかな反面、少々不気味な場所だが、満月のためか、なかなかのロケーションを見せていた。
山の反対側を見ると、自分たちの街をほぼ一望できる状況だった。
その時、ケイコが蒼い顔をして、
「ここヤバイよ……」
すると、それまで静かだった峠に、妙な風が吹き始めた。
「会長……帰りましょう」
「えー? ただの峠だよ」
いつの間にか満月も雲の陰に入っていた。
「どんどん不気味になっていくね……」
最初のコメントを投稿しよう!