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「ああ、悪い悪い。それから俺が泥だらけで気を失ったおまえを見つけて風呂に放り込んだ――で、今ここ。分かる？」
気だるげに身をくねらせて
由莉は僕に尋ねる。
「ん……」
無言のままコクンと頷くと。
「大丈夫か？」
「え？」
「頭がぼーっとしてるだろ？」
今まさに
僕が感じていたことを由莉はずばり言い当てた。
「そうです……さっきからなんか……」
眠気とも少し違う。
言うならば
身体中の神経が重く鈍くなった感じ。
「俺が薬を飲ませたからだ」
「えっ……」
さんざんな目に合された矢先だ。
妖しいブロンドの言うことに
心臓がドクンと跳ね上がる。
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