4人が本棚に入れています
本棚に追加
自分達の都合で結婚と再婚をした両親も、お母さんに連れられて言った壱兄も参留も、親同士がまた再婚してから私の嫌がることばかりしてくるし、精神的にも逃げられないようにしてくるから、頭が良い壱兄の策略とか先読みもかわすこともできずに私は今日のようにただ逃げるしかない。まさか壱兄に監視されてる人生だとは思うもよらなかった。
参留は昔から女装しているしずっとわけがわからない。双子といえどもどこか味方な感じはしないし、今までは少し歳が離れた壱兄が優しくて冷静で、私の遊び相手になってくれたりして信頼して大好きだったけど、その「理想の優しいお兄ちゃん」といった像は虚像だったことが判明したからつらい。
両親の不仲だけではなく、小学校のクソ教師のこともあり、大人なんか信じられず、不信感が募るばかりだった。
でもちょっと前に私は気がついた。
お互いに文句を言い合いテーブルの下で蹴っ飛ばしたり、テレビのリモコンを奪い合い、エアコンの温度設定で揉めクッションを全力で投げつける日々でも、肉の焼き具合で口論で腹を立ててそっぽを向きながらも、同じテーブルについて1番食事をした人は兄貴だった――
最初のコメントを投稿しよう!