お部屋訪問 /Kazuki’s room

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「あれは何?」 「ああ、あれはね――」 廊下に響き渡るベルの音に 和樹は笑って頭を振る。 「征司お兄様がメイドを呼ぶベルの音」 その音は止むどころか いっそう激しく大きくなる始末。 「だけど今日に限っては――」 肩をすくめた和樹は 「きっと君を呼んでるな」 言うと 額にそっとキスを落とした。
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