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上代は薄ら笑いを浮かべ桜を睨みつける。
「おもしれえ。おもしれえじゃねえか!気に入ったぜ。お前はここのどんな野郎よりも勇敢だ!」
大谷と日高を蔑んだ目で睨みながら、上代は嘲ける様に云った。
大谷は、何かを言い返そうとしたが、上代は、間髪いれず話し出し、大谷は話す機会を失い口ごもった。
「桜と言ったな。お前。弱い奴を倒して優越感に浸る奴が嫌いといったな?
俺はそういう偽善が大嫌いなんだよ。強え奴が偉いんだよ、格ゲーと言う奴はな!
負けた奴は弱い!屑だ!負けた後にキャラ差云々、ミスが云々、そんな言い訳は反吐が出るね。
負けた奴は黙って席を立て、見苦しい。俺は弱者に同情するほど半端じゃねえんだ。
見下されるのが嫌なら、負けるなよ。弱きゃもうやるな。お遊戯がしたいのなら身内でやれ。
負けの美学なんざねえんだ。敗北にあるのはただ屈辱と嘲笑だけだ。」
そういって上代は実際に日高に嘲笑を浴びせながら、ねめつけた。
そして再び桜の方を向き直ると
「お前は、威勢がいい。好きだぜそういう奴を蹴落とし絶望の表情を見るのはな」
と冷笑を浮かべ云った。桜はそれを無表情に、何の感情も現さず、只無機質に聞いていた。
上代のその様子に大谷は、堪りかねて言う。
「その子は、日野さんは、サードをやったことが無いんだ!頼む、彼女は素人なんだ!」
そう云って、大谷は香湖を指差して、彼女と闘ってくれと上代に懇願した。
それを聞いた上代は、無言で肩を震わせたが、やがて低い哂い声になり、
余りの可笑しさに堪りかねた様にその哂いはやがて哄笑となった。
「…勘弁してくれ!お前、何処まで俺を笑わせれば気が済むんだ!
今更そんな事云われてもなあ?ありがとう、としか云えねえよ。
PS64ありがとう、大谷さん、桜ちゃん!」
そういうと上代は、中条と向き合って馬鹿笑いした。
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