『オレ様のシモベ』ドSのオレ様と可愛いシモベ

15/38
前へ
/265ページ
次へ
初めてもらったラブレター。 ドキドキして嬉しくて顔が熱くなる。 今日の放課後にちゃんと会って言おう。 好きな人がいるからごめんなさいって。こんなわたしを好きになってくれてありがとうって。 零ちゃんよりも好きになれる人なんていないから。 使い走りでもイジメられても好きだから。 放課後、ひとりで屋上への扉を開けた。 開けた瞬間、数人の男子となぜか早紀子さんがいて、わたしを見ると大声で笑い転げた。 ―――何? 「やっぱ来たぜ!!男に飢えてるから絶対に来るって言っただろ!!ウケる!」 ―――えっ? 「賭けは俺の勝ちだな!なあ、ホントに喰っちゃうけどいいわけ?」 「いいのよ好きにして。どうせ一条とヤってんだから」 早紀子さんが近づいてきてわたしの背中をドンと押した。 ふら、三人の男子の前に押し出されて背中がフェンスにぶつかった。 「目障りなのよ。グズでノロマで、それなのに一条を名前で呼んでいいのはこの子だけなんて」
/265ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3026人が本棚に入れています
本棚に追加