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初めてもらったラブレター。
ドキドキして嬉しくて顔が熱くなる。
今日の放課後にちゃんと会って言おう。
好きな人がいるからごめんなさいって。こんなわたしを好きになってくれてありがとうって。
零ちゃんよりも好きになれる人なんていないから。
使い走りでもイジメられても好きだから。
放課後、ひとりで屋上への扉を開けた。
開けた瞬間、数人の男子となぜか早紀子さんがいて、わたしを見ると大声で笑い転げた。
―――何?
「やっぱ来たぜ!!男に飢えてるから絶対に来るって言っただろ!!ウケる!」
―――えっ?
「賭けは俺の勝ちだな!なあ、ホントに喰っちゃうけどいいわけ?」
「いいのよ好きにして。どうせ一条とヤってんだから」
早紀子さんが近づいてきてわたしの背中をドンと押した。
ふら、三人の男子の前に押し出されて背中がフェンスにぶつかった。
「目障りなのよ。グズでノロマで、それなのに一条を名前で呼んでいいのはこの子だけなんて」
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